2025年竣工、大阪市阿倍野区の個人邸フルリノベーションの庭園

2025年竣工、私が設計した大阪市阿倍野区の個人邸フルリノベーションの庭園を紹介。


建築設計は新築のみならず、リノベーション&コンバージョンにも秀でられている山本嘉寛建築設計事務所 YYAA。


敷地は幅員のかなり狭い道路への旗竿形状だが、いくつかの離れも増築され、大きな蔵もある立派な邸宅。

庭には前の持ち主が集めたであろう、巨大な景石・束石・沓脱石等がそこかしこに点在し、植栽が伸び放題で藪化している状態。






まずは建築の計画平面図をもとに、完全防備で藪の中に入り込み、現況平面図を作成。

そこから施主の要望を伺ったのち、門扉利活用により超ミニユンボしか入れないなか、石材は使い勝手&意匠がすこぶる悪い石橋以外、ナンバリングして全て再利用。

植栽は総量を減らしつつ、活かせるものは剪定して有効活用する方針。



具体的には、いかにもな日本庭園ではなく、 キャンプや昆虫採集&飼育等の好きな施主を意識して、山あいの岩場に分け入ったような玄関アプローチ及び主庭とし、巨石群を玄関前に集約配置している。


貴船石は、速い水流で幾年も洗われたような複雑な表面が特徴的。

鞍馬石ほ、鉄分が多く、錆色の皮で覆われたような色目&割れ方を持つ。

紀州青石(おそらく)は、青〜緑色の緑色片岩で、白斑、滑らかな層状など見どころが多い。




他にも沢山の種類の石があるのだが、石を単に眺めるだけでなく、触れたり座ったりして、その質感や表面温度の違い等を体感できるようにしている。









そして元々直線的に配置された花崗岩板石のアプローチは、旗竿部分のみ残し、そこから先は板石を一切捨てずに、歩きやすく見どころを増やす飛石状に再配置している。職人さんに感謝。

植栽は、近隣からの目隠しを意識しつつ、ウメや以前に植えたであろうレモン等実の付く樹木を剪定で小さくして残し、エディブルな中木を最小限に配植している。

そして季節の彩りやナチュラルな印象を狙い、低木地被類を少し追加。




あと岩場エリアを抜けたところには、離れのコンクリート布基礎を有効活用したデッキテラス(壊すのも大変ななか、建築家によるナイスアイデア。)と、その奥には息子さんご要望のバスケットボール練習コートを、土系固化材舗装&開閉可能な防球ネット(目隠しとしても機能。)を設置。

現況素材や空間は、見立て方や使い方次第で、魅力あるものに生まれ変わる。

古いものを受け継ぐためには、先人の意図や技術を知らなければならないなか、それらを知れば知るほど、また知らない世界が広がって、更に知りたくなる。そんな学びの姿勢が楽しく問われる現場でした。

2024/7/14 茨木市 おにクル。

 遅ればせながら、茨木市にある文化・子育て複合施設 おにクルへ。

2023年11月開業で、設計は伊東豊雄氏と竹中工務店。ファニチャーデザインは藤森泰司氏。

約10万冊所蔵する図書館をはじめ、最大約1200席の大ホールやプラネタリウム、防音機能を備えた多目的室などがあります。
2階にはこども支援センターが入っており、妊娠、出産、子育ての相談、一時保育等をワンストップで展開。

空間構成は、言ってしまえば欲望が渦巻いていない窓沢山の大型ショッピングモールで、縦の道という吹き抜け空間で、各階の雰囲気を緩やかに共有しており、そこにめちゃくちゃ多種多様な居場所やプログラムが展開されています。

館内の至るところに配置された優しいデザインの様々な本棚に、場所に応じて自在に過ごすことのできるデザインのファニチャーは、もう羨まし過ぎます。。。

立体公園とも称していますが、もはや公園を軽く越えていて、みんなが絶妙に同居できる屋内外含めたリビングのようになっています。

なので本当に多世代の利用がみられるのですが、特に学生達は、自習からデートスポットにも使っています。😆

もしここへ飲食や物販施設をもう少し絡められたら、これからのまちのような新しい建築モデルができそうですね。

人口28万人でそれほど減少幅もない、交通の便のとても良い茨木市にとっておにクルは、総事業費160億円やけど、まさに鬼に金棒や!!🙇

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広場が北向きなのもテラスにとって良さげ。

市役所真横モデル。

人研ぎ大滑り台は大人気。それを見守れるスペースもあり。

ホールのフライタワー外壁を使った名和晃平氏のアート。彼は茨木の高校へ通っていた縁だとか。

縦の道。

1階の飲食施設。この建築で、もっと商売できそうです。

有料の屋内プレイスペース。

図書館メインのフロア。ちなみに本棚は各階に散りばめられています。管理もうまく出来てますー。

7階は高校生や市内に6つもある大学の学生が使っていそうな感じ。ホンマ良う出来てる。

最上階からの眺望。元茨木川の緑地が北摂の山へと向かう。

2024/7/16 住吉公園 汐かけ横丁。

 昨日月曜日祝日に、日本最古の公園のひとつであり、今年で151年目の住吉公園に7/15オープンした、住吉公園 汐かけ横丁へ行ってきました!

事業者は、大阪府から住吉公園Park-PFI事業を選定・受託されたRETOWN・E-DESIGN共同事業体。
大阪最強飲食事業者でPPP事業もいくつもされているRETOWNさんと、Park-PFIの総本山!?みたいなE-DESIGNさんのタッグは、もはや無敵モード。
約450㎡の敷地には、串はらい団子の和カフェ「兎茶や」と、出店事業者説明会で集められたドーナツ店や居酒屋など、16の飲食店が並びます。
それぞれの席数を8席と小さめにした、言わばチャレンジショップ型なのですが、これを空間の質を保ちつつ食のクオリティを出しながら切り盛りされている感じがホンマ素晴らしい!
そしてひしめき合うように建てられた各店舗の8席(この狭さがポイント!)と、細い路地のような屋外のテーブル席が、心地よい界隈性を生み出し、自然と客同士の交流も生まれる仕掛け。
この業態、日本全国回れると思います。笑
やはり屋外も含めた界隈型は、小規模だからこそ力を発揮するという答えに至りました。
住吉公園は、かつて茶屋や料亭、民家まで建ち並んでしまった歴史があるのですが、それを整理し、仕組みを活かし、時を経て再び参道の賑わいに資する施設が整備されるのはとても良いことだと思います。
ちなみに汐かけ横丁という名前は、住吉大社参道の「汐掛道」にちなんで名付けられたものですが、住吉大社は、約1800年前、西暦211年に神功皇后(じんぐうこうごう)によって建立とされ、日本全国に約2,300社ある住吉神社の総本宮です。
この再び揃い出した状況、楽しみでしかありません!

観光のタイアップと、住吉大社の力をうまく絡められたら化けまっせ!

屋外界隈型の分棟サイズがええ感じ。クロマツきれい。

こんな路地のような場所もあります。

大正時代の住吉公園。建物建ち過ぎて、ワヤになってます。

江戸末期の住吉大社及び公園。江戸末期でも紀州街道、もとい十三間堀川まで入り江が掘られています。

住吉大社内の太鼓橋。かつてはラグーンでやはり港湾機能を有していたからこそ、海の神様で摂社2300!

2024/7/19 西宮市の宮水。

 宮水(みやみず)とは、兵庫県の灘地域(特に西宮市周辺)で、江戸末期に発見された、酒造りに適した水。

花崗岩層の多い、六甲山系からの3つの伏流水が、かつての入江である武庫水門(むこのみなと)の、ちょうど砂嘴部で汲み上げられたもの。

おおむね地下2~5mの地層なので、かなり浅いところを流れています。

宮水は鉄分が少なく、カルシウムやマグネシウムを適度に含んでおり、酒の発酵を助け、品質の良い日本酒を醸すのに理想的な水だったため、灘は最強のブランドを手にすることになる。

また、水質を守り、水脈を切らないよう、組合があったり、市中に沢山の観測井戸があったり、秋冬の酒造期は土工事が難しかったり、阪神高速の橋脚でさえも、この水脈部分は長大スパンに設定されていたりと、ランドスケープなネタに事欠かず、萌える♡

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宮水発祥の地。シンメトリーで厳かさがええ感じ。

宮水庭園。うってかわって不思議なデザイン。

国道43号線の橋脚。確かに長大スパン。

以前に訪れた廣田神社の解説板画像を流用。
このでばった砂嘴地形になんと宮水採取地があるのです!

2024/7/24-25 大阪堂島浜タワー カンデオホテル。

 昨晩は初祇園祭を存分に楽しめました。🙇


京阪終電で大阪市内に戻り、建て替え新築ビルである大阪堂島浜タワーの、7/17開業したカンデオホテルにプチ夏休みな宿泊。
開業まもなくまだ空いているなか、いろいろ工夫したらリーズナブルに宿泊できました。

旧淀川である大川に面した、大阪中心部の旧市街(北浜船場グリッド街区エリア)を一望できる、立地を活かした開放的な空間がとても素晴らしい!

特に中間階にあるフロントやレストランの、眺望を活かした広がりや、最上階のスパやサウナ、フィットネスジムの開放感は、もはや新体験です。

ちなみにこの露天風呂は、高さ127mにあるのですが、「建造物内における、世界で最も高層階にあるインフィニティ露天風呂/ Highest outdoor infinity public bath in a building」としてギネス世界記録に認定されているそう。笑

もう一日遅かったら、本日天神祭の奉納花火を満喫できたのですが、こればかりは仕方ない。。。笑

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この御堂筋を見通す視点場、新鮮です。サウナや露天風呂からも体感できます!

朝食が食べられるレストラン、うねる大川が一望できます。視点場が高い男湯露天風呂からは、大阪城も望めます。


フロントにある17階のテラスは、屋外にも出られます。流石に出ているのは私だけですけどね。😅

北側も、北新地を挟んでキタの摩天楼が一望です。

奈良県三宅町 子育て複合施設MiiMo ランドスケープデザイン

 

明日香村からの帰りに、ランドスケープデザインをお手伝いしました、遂にグランドオープンの三宅町子育て複合施設MiiMoへ。
この施設は、幼稚園や小学校の通学路でもあり、学童、図書室、オープンキッチンなどなど、プログラムてんこ盛りな施設でして、大きな庇と広場が、それらを更に豊かなものにしてくれること間違いなし!
文化ホールを遮るように(建てた順番は逆)立地していた公民館も取り壊され、建物の西側に、広場と駐車場が完成、大きな建築配置からディテールまで含めたデザインの重要性をとても感じられる空間になっています。
駐車場は、広場と一体的かつ柔軟な利用ができるよう(例えば軽トラ野菜市やホールイベント時の増設駐車場など)、また文化ホールのフロントにもなるようデザインしました。
限られた予算のなか、色々と調整頂いたGGDLの皆様には本当に感謝です!
早速地元の子供達が、我が家のように寝そべっていたのが印象的でした。笑










建物からのプログラムにじみ出し感を表現しつつ、役場へのアプローチやリスペクトも意識した舗装パターン。











この庇の深さが、夏の暑い日や雨の日の子供達の居場所を生み出してくれます。













欲を言えば植栽で緩やかに駐車場と広場を隔てたかったのですが、まあ色々あります。笑











早速スケボー少年登場。ノボリ設置管兼スケボー対策用金物が、コンクリートベンチに付けられなかったので、都合良いので恐縮ですが、マネジメントでええ感じにして欲しい。。。(笑)