大阪 空堀の可能性とは

大阪市のホープゾーン事業により、空堀地区は、伝統的な建物を保全するための助成を受けることができます。その協議会役員であるため、先日『からほり推奨建物見つけ隊』というイベントに参加しました。地域の誇るべき建物を見てまわり、これぞというものに推奨プレートを進呈するというイベントでした。

郊外のホープゾーン地区と比べて空堀は、伝統的な建物が少ないのが現状ですが、それは裏を返せば、商売や住環境としての可能性を秘めたエリアだと言えます。
実際、高齢者が多いまちでもあるのですが、そこへ若い人々が移り住んで事務所やショップを営んでいる状況は、私もその一人なのですが、地域にうまくフィットできれば、良い動きだと思います。

それでも近年、都心部のマンション開発で古い建物も随分と更地になりました。また古い建物は住み手がいないとすぐに痛んでしまいますし、相続などで不動産として行き場のない空き家も多く見られます。

こんな状況のもと、本当に古い建物を保全していきたいのであれば、多世代が適度につながりながら、集まって暮らすスタイルを理解できる人を、空き家に斡旋する、自治会をベースにしたNPOのような不動産屋が必要だと感じました。

そのためにはまず、古い建物ならではの資産価値をオーナーに理解して頂いたり、地域住民の心構えを説明する必要があります。また住み手に対しては、集まって暮らすスタイルのメリットとデメリットを十分理解してもらうことも必要です。

空堀は、先日見学に行った大宇陀のように、建築様式の保全が中心の街並み整備ではなく、日常の暮らしの場となる整備が必要なのだと思います。そして古いものを活かしながら現代的に暮らすスタイルを見つける場所として発信できれば、環境や地域コミュニティーが問われる昨今、大変有意義なことではないでしょうか。










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